2018年のアニメ「キャプテン翼」に ​テクモ版オリジナル選手は登場できるのか?

まさか高杉君が参加してカルテットになるとは思いませんでした。

2018年4月より、キャプテン翼の4度目のアニメが開始されました。
このサイトを作り始めていたのは、2017年夏頃からなので、このアニメ化決定はまさに青天の霹靂。
その後押しがあって、当初の予想より、多くの方が当サイトをご覧になっているかと思い込んでいます。
(それでも、なかなかマニアックな方々しか見てないと思うけど)

新アニメは概ね評判が良く、登場人物がスマホを持っていたりとちょうど良い具合に現代化され、同時に作品の魅力となる「超サッカー」っぷりも健在です。
ありえないくらい飛んだり跳ねたり、これぞキャプ翼。
​原作をリアルタイムで追いかけていた世代にも好評のようです。

管理人はこのご時世にしては珍しく、2年前にファミコンのキャプテン翼から入った人間です。
それゆえ、ゲームにしか登場しない選手に思い入れが大変強いです。

大空翼や若林源三の活躍を見るたびに、「あのオリジナル選手はどう動くのだろう」と夢想にふけるのです。

ゲームの彼らはいまでもコアな層に根強い人気を誇っていると思います。
しかし、現実的に登場の可能性はあるのでしょうか。
今回は比較的前向きな発想で、その可能性と該当キャラを考えてみようと思います。​

 
【大前提】
ジュニアユース編までアニメが放映されること。

​このコラムを書いている2019年2月1日時点、アニメは中学生編の東邦vs明和東が放映されています。
季節的に、3月で中学生編が終了し、それと同時にアニメが終了する可能性も高いです。

しかし、ゲームの舞台は海外と激突するジュニアユース編以降であるため、ここで終わったら話になりません。
​アニメが続くことを祈りましょう。DVDとか買って。

 
①対戦国を考える

ゲームでは欧州からアジア・中南米まで多くの国の選手が登場します。
しかし、ジュニアユース編では、意外にも登場国が限られています。
ここでは、対戦した国をおさらいしましょう。

予選…イタリア、アルゼンチン
決勝トーナメント…フランス、西ドイツ
日本が対戦してないけど描写あり…イングランド、ウルグアイ

あらためて、錚々たる強豪揃いです。すごいですね、全日本。
なんとなくオランダがいたと思ったんですけど、いなかったんですね。

②海外遠征もあった

なにかと脚光を浴びるのは、ジュニアユースの国際フランス大会ですが、それ以前に遠征試合としてクラブチームと戦っています。

1試合目…ハンブルガーSV
2試合目…ブレーメン
​3試合目…イタリア(クラブではない)

国内でイケイケだった日本がコテンパンにやられるストーリーですね。
シェスターがいちばん輝いていたときです。

他にも字面だけで戦った形跡のあるチームがありますが、まともな試合描写がないので割愛いたします。

上記の条件で、登場可能性のある選手を考えてみましょう。

 
★ランピオン(イタリア)

原作無印イタリアの有名な選手はパーフェクトゴールキーパーの異名を持つジノ・ヘルナンデスのみ。
とにかくゴールを許してくれない、守りの堅い対戦国です。
GKのみが有名選手と言うと、日本では難波FC(中西くん)にあたります。アニメ18話前半だけで終わった。
ヘルナンデスは事前からかなりの凄腕という情報がありますし、苦戦する相手ではありますが、イタリア側の攻めが地味なので、アニメの演出的に少々物足りないのでは。
そこで登場、ロケットヘッドのランピオン。
ゴール前の高い打点はお手の物。
しかし、カテナチオの戦術に特化しているという印象を植え付けるためには、いささかおジャマか。

★リネカー、ロリマー(イングランド)

初代のゲームにのみの登場したリネカーと、2以降登場するロリマー。
そもそも、二人とも長髪なので、両方登場したら見分けがつかないという難点あり。
イングランドはフランスとの予選で敗退してしまいますが、キャプテンロブソンの胸だか腹だかでのブロックはなかなか迫力ありました。
しかしリネカーもユース時代のロリマーも、必殺技がないため、たとえ登場したとしてもモブの一部として隠れてしまう可能性が高いです。
ただ、全日本が戦っていない分、詳細に描写されていないことを逆手に取って、「あ、今の長髪、リネカー(ロリマー)だ」と、勝手に登場してる判定ができます。が、それでいいのか。

★ダ・シルバ(ウルグアイ)

ラモン・ビクトリーノの相棒のダ・シルバ。
といっても、この相棒感があるのは3の世界であり、ユース時代では一チームメイトといったところ。
若いダ・シルバはまだ固有の技(パッションスタンピード)もありません。
あと問題は、ジュニアユース時代のビクトリーノは、単騎で勝ち点を挙げているようで、あまりチームプレイの印象がありません。黒豹ですし。
ますます、ダ・シルバの必要性がなくなってしまいました。無理やりワンツーしているような描写を入れ込んでも良いかもしれませんが、そもそも全日本と戦っているわけではないので、そこまでアニメで描いてくれるでしょうか。

★バビントン、サトルステギ(アルゼンチン)

テクモファン的大本命です。
バビントンは必殺技はありませんが、外見が特徴的なのですぐわかります。サトルステギに限っては、ダイナマイトヘッドでネットを破るという役どころあり。
しかし忘れてはいけない、当時のアルゼンチンはディアスのワンマンチームと言われているわけです。
あくまでも点を入れるのはディアスであって、ダイナマイトヘッドではないのです。
中心にディアスがいて、補佐にパスカル、ラリアットでガルバン、これでアルゼンチンは完結しています。
やはり彼らの入る余地がないと思うのが正直なところ。
でもGB版を考慮すると、小学生時代から代表なんですから、登場してほしいですよね。
まったくしゃべらないし名前も呼ばれないけど、やたら組み立てに貢献する赤髪長髪白人と、ゴール前で高い球クレクレしてるやつがいたら、ニッコリです。

★カペロマン、メッツァ(ドイツ)

こちらもテクモファン的超本命でしょう。
特にカペロマンは3では原作キャラを差し置いて主要キャラになりましたから。(マーガス涙)
西ドイツはジュニアユース編のラスボスなので、アニメで描かれる期間は長いと思われます。
中盤からキラーパスを送るメッツァと、サイドから攻め込むカペロマン。
大変魅力的ですが、明らかにシェスターとマーガスのポジションと被ってます。
あまり目立たず、キレの良いパスを送るやつと、いいシュートを送るやつ(ただし若林に止められる)って程度で登場するのが関の山でしょうか。
​しかし彼ら、ハンブルガーSV所属でもあるので、海外遠征試合で登場することも可能です。
ハンブルグはドイツ代表からシェスターとマーガスを分離した形になるので、こちらの方が活躍しやすいかもしれません。
​ちなみにアルゼンチンの2人と同様、こちらの2人もGB版を考慮すると、小学生時代から代表だったようです。

以上、ジュニアユースに関連している選手を列挙しましたが、さらにここから諸状況を考えます。

【考察】

①モブ選手をどこまで原作再現しているか

各国の主要キャラは当然登場するとして、今回のアニメではその他チームメイトをどこまで原作に忠実に再現しているかが問題です。
ストーリー内で選手紹介はなくとも、実況の解説から名前が判明している選手も少なくありません。
(ドイツのマイヤーやイタリアのコンティ、など)
また、公式ファンブックか当時のジャンプの付録かわかりませんが、モブ選手にも名前・身長体重・生年月日の設定があったようです。
こちらをアニメで再現してくるのか。
そうなると、テクモオリジナル選手の登場はまず不可能でしょう。
小学生編と中学生編、アニメではモブ選手をどこまで描いていますか?
管理人は各チームのモブの様子まで追えていませんので、再現度のレベルをご存知の方いたら教えてください。

②制作サイドのエゴサ度合い

インターネットでのリサーチが当たり前の現代、製作側が自身の作品について検索するエゴサ―チは頻繁で、同時に作品へ影響を及ぼしていると言われています。
アニメ制作サイドの方々も、昔発売されたゲームの次元にも人気な選手がいることは当然知っているでしょう。
ねちっこくリサーチすれば、彼らの登場を待ち望んでいる視聴者が少なくないことが分かります。
アニメ用のモブ選手を描くより、なんとなくゲームをにおわせる選手を描いたほうが、受けは良いはずです。
正直、コインブラあたりでも描こうものなら、twitterのトレンドに上がりそうですけど。
制作陣にそういう戦略があれば、ワンチャンスあるかもしれません。

③onodaくんは出なかった

おのだくん…それは、かつてのアニメが生んだ、ある意味傑物というか。
端的に言うと、アニメだけに登場し、熱心なお姉様方に愛されて育った非公式選手です。
当時の様子と界隈の事情はあまり存じませんが、噂だけはいまだに残っています。
これほど人気になった選手なので、いまなら原作逆輸入という可能性も大いにあります。
しかし、今回のアニメで、該当回にあたる南葛vs東一中で登場しませんでした。
これは、制作サイドが知らなかった…とは考えにくいので、必要ないと判断されてしまったのでしょう。
もし彼が登場したなら、ファンの温めた設定に応じたいというアニメ側の意思表示を読み取れたのですが、そういうことはなかったようです。
この一件で、テクモ選手は厳しいかなと思うようになりました。

【結論】
アニメ側は​モブ選手の存在をどうとらえているかがポイント

​今回のアニメは原作の雰囲気設定を尊重しているため、いまのところ、アニメオリジナルによる大きな原作崩壊はありません。
そのため、できる限り原作に忠実なモブを採用してくる可能性が高いです。
また、アニメ公式twitterでは、twitterの盛り上がりやトレンドなどをチェックしているようです。
​当然、視聴者のエゴサは抜かりないはず。
その点から考えると、おのだくんは登場させた方が良かったのではと思います。しかし、彼はかなり愛されていた歴史があるようですので、彼の登場により、原作を食ってしまう可能性があります。
その場合、話題性はあると分かっていても、登場を却下することでしょう。
(まあ、彼の場合はちょっと例外な気がしますけど)

以上の点から考えると、「ストーリーを壊さない」「話題性は重要」「でも原作を食わない」形をクリアしないと、そもそもの登場は難しそうです。

そうなると、テクモ選手の期待は皆無か、と思われますが。個人的にはハンブルガーSVでカペロマンメッツァが登場するくらいがギリギリラインだと思います。​
フランス大会に登場させるのはさすがに荷が重いですし、遠征試合はストーリー的にわかりきった「負け試合」なので、ここに主張の激しい選手を投入しても、ストーリーの大勢には影響はないでしょう。
また、名前や技名を呼ぶと露骨なので、外見とシュート・パスの雰囲気で、分かる人には分かるネタで来るのが安全圏だと思います。
ファンとしては、たくさんのテクモ選手を見たいのですが、現実的妥当ラインがここです。

上記が管理人の見解となっております。
サイドワインダーとトップスピンパスが飛び出すかどうか、いまから海外遠征のアニメが楽しみです。

もっとも、一番重要な会社や版権等の大人の事情は全く考慮してませんが…

 
【追記】
ジュニアユース編で、ロベルトがサンパウロFCの少年たちを指導しているシーンがありますが、ここにあの彼らがいたら胸が熱いですね…